2021年9月3日金曜日

80's: Men At Work

さて次の80'sは…ということで、先日の記事「この曲で80年代洋楽にハマりました」の中から選んでみました。オーストラリアのバンド、Men At Work です。

 

【Men At Work】

 1982年秋、突然 "Who Can It Be Now" が No.1 ヒットになったところから、彼らの全米での快進撃がはじまりました。
勢いに乗って、次のシングル "Down Under" も2曲連続のNo.1 になりました。

 
"Who Can It Be Now"
Men At Work
(1982/10/30付 最高1位)

 
"Down Under"
Men At Work
(1983/01/15付 最高1位)

突然オーストラリアから現れて、一気に大人気バンドになってしまいました。
元々、この2曲が収録されたデビューアルバム "Business As Usual" はオーストラリアでは1981年に発売され、1982年にかけてこれらの2曲と共に大ヒットしていましたから、全米では1年遅れのブレイクでした。

その1年遅れが功を奏して、波に乗っているタイミングで間髪入れずにセカンドアルバム "Cargo" がリリースされることになりました。
勢いは止まらず、シングルカットされた "Overkill" は最高3位、"It's A Mistake" は最高6位と、これでなんと1年間で4曲連続のベスト10ヒットとなりました。


"Overkill"
Men At Work
(1983/06/03付 最高3位)
 

"It's A Mistake"
Men At Work
(1983/08/20付 最高6位)
(※音が少々ヨレています)


続く "Dr.Hekyil & Mr.Jive" は1983/10/22付で最高28位止まりに終わりましたが、"Cargo" から3枚目ですし、「まあ一息入れて次のニューアルバムに期待!」という雰囲気ではありました。

 

(関係無いですが、同時期 Men Without Hats の "The Safety Dance" も大ヒットしていて、友人と「なんか名前が似てるよねー」なんて言っていました。"Men At Work Without Hats" とか言ったりして。いや、Men Without Hats も好きなんですけどね。)


しかし。
次のアルバムは、すぐには出ませんでした。

そうしている間にも世界には、 Madonna、Cyndi Lauper、Wham! などなど、次々とビッグスターが登場し、大ヒットを飛ばしていきます。Prince、Bruce Springsteen などもヒット曲を連発。洋楽ファンの興味は移り変わっていきます。

 

Men At Work のニューアルバム "Two Hearts" がようやくリリースされたのは、"Cargo" から約2年ぶりとなる 1985年4月。あれほどの大人気が、この僅かなスキに、すっかり冷めてしまっていました…。
久しぶりのシングル "Everything I Need" は、曲自体もイマイチな感じだったこともあり、1985/06/29付での最高47位止まり。そしてこれが彼らの最後の Billboard HOT 100 入り曲となりました。

バンドはそのまま解散してしまいました。厳しいですねぇ…。

 

なお、その後、ボーカルの Colin James Hay はソロデビューし、シングル "Hold Me" が 1987/03/07付で最高99位(!) という、ギリッギリ の HOT 100 入りを記録しています。

 

 

さて、いつものように余談です。

映画 "Footloose" は、1984年に劇場公開され、Kenny Loggins の主題歌 "Footloose" が全米 No.1 になるなどで映画もサウンドトラックも大ヒットとなりました。

この映画の中で、主人公が友人に「Men At Work は? (知っているか?)」と聞くシーンがありました。おそらく映画の撮影は前年の1983年でしょうから、Men At Work が人気絶頂だったころなのでしょうね。

ところが、多分公開の翌年(1985年)だったと思うのですが、TVで日本語吹き替えが放送されたとき、このセリフがなんと「Madonna は?」に変更されていたのです!

前述のとおり、Men At Work の人気はもうすっかり冷めてしまっていましたし、Madonna は誰もが知っている世界的ビッグスター。

変更されるのも仕方ないでしょう。厳しいですねぇ…。