2021年9月12日日曜日

80's: Men Without Hats

先日の Men At Work の話でちらっと書きましたが、同じく1983年に、ちょっと似た名前のバンドがいました。カナダの Men Without Hats です。

 

【Men Without Hats】

 イギリスのバンドかと思うようなポップな曲調が魅力です。代表曲である "The Safety Dance" は 1983年9月に Billboard HOT 100 で最高3位(4週連続)という大ヒットを記録しています。

"The Safety Dance"
Men Without Hats
(1983/09/10付 最高3位)


私がちょうど洋楽にのめり込み始めて間もないころで、大好きで良く聴いていた曲でした。

しかしこれに続くシングル "I Like" は1983/11/26付の最高84位で終わり、それっきり HOT 100 に登場することは無くなってしまいました。

 

それから4年後。再び "Pop Goes The World" で HOT 100 に帰ってきたのです。「もう次のヒットは無いかな」と思っていた好きだったアーティストが何年も経ってからまさかの再登場をするのは、本当に嬉しいものです。

"Pop Goes The World"
Men Without Hats
(1988/02/13付 最高20位)


"The Safety Dance" に比べてポップ感が強くなっていて、楽しい気分になれる心地よい曲で、こちらも大好きになりました。
大ヒットとまではなりませんでしたが、TOP20入りは良い結果だと思います。。

 

残念ながら彼らの Billboard HOT 100 入りした曲はこれらの3曲のみでしたが、他に Billboard Danceチャートや本国カナダで数曲の小ヒットがあります。

 

ベストアルバム "Collection" (1996年) には、リリースされたほぼすべてのシングルが収録されています。

Men Without Hats Collection
"Collection" (1996年)
Men Without Hats

なんと驚いたことにこのCD、輸入盤なのに歌詞カードが付いています! (※輸入盤は滅多に歌詞カードが付きません)
しかも、ディスコグラフィー付き! (※輸入盤にはそんな気が利くものは普通ありえません)

Men Without Hats Collection Lylic Card

Men Without Hats Collection Discography

CDケースも、大量生産品のケースではなく、透明ケースでデザインされています。せっかくのベスト盤ですから、通常よりサービスしてくれているのでしょう。嬉しいですね。

 

 

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余談で繰り返しますが、輸入盤(=海外製CD,レコード)というのは、曲解説も歌詞カードも無いのが普通です。ジャケットはペラっと1枚の紙が折り畳んで入っているだけで、作詞・作曲・演奏・プロデュースなどの制作参加者名や、せいせいメンバーの写真がある程度です。
その他にも、日本盤のような「帯」なんて無いし、開封用テープも無いし、そもそもラッピングが無い場合も珍しくないし、ケースが割れているなんてザラだし…。

日本盤CDに慣れてしまっていると、輸入盤を手にした時、あまりのアッサリ(バッサリ)感に驚かされることと思います。
だから日本盤は相対的に高い、とも言えますが。

…これも、いずれ話題にしようと思います。

2021年9月10日金曜日

コミPo! 図書館

 かつて西池袋の「株式会社ウェブテクノロジ」大会議室には、「コミPo!」関連の本を展示・保管している「コミPo! 図書館」(※いま命名)がありました。

コミPo! の解説書や、コミPo! の紹介記事の掲載誌、コミPo! で制作された書籍・同人誌などが数十冊ありました。


ウェブテクノロジ コミPo! 図書館
コミPo! 図書館のラック付き本棚
(※無関係なものも少し混ざってます)

 

ウェブテクノロジ コミPo! 図書館
扉を開けると掲載紙などが並んでいます

 

 残念ながら2019年8月の渋谷への移転時に「閉館」となり、所蔵品は現在すべて私が自宅で保管しています。ダンボール3箱分あります。

 

ウェブテクノロジ コミPo! 図書館
発送前の本の山
 

今後もうこの図書館が復活する可能性は無さそうです。
せっかくなのでこのブログで少しずつ紹介していこうと思います。

 

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 [おまけ] 2年前(2019年8月)の移転直前の西池袋ウェブテクノロジ大会議室の様子

ウェブテクノロジ 西池袋大会議室 コミPo! 図書館

ウェブテクノロジ 西池袋大会議室




2021年9月7日火曜日

ゲーム機博物館: ピピン アットマーク

ウェブテクノロジのゲーム機博物館 にあったゲーム機たち。今回は、当博物館の目玉でもあった幻のゲーム機「ピピン アットマーク (Pippin atmark)」の紹介です。

2年前にツイートしたときは、いいねが2000を超え、紹介したゲーム機の中で最多の反響がありました。

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「ピピン アットマーク」(バンダイ 1996年発売)

アップルとバンダイが共同開発したMac互換の凄いゲーム機。

なのに世界で4.2万台しか売れなかったという…。
その超レア物の一台がここにありました。

ピピンアットマーク Pippin atmark
ピピンアットマーク
(Pippin atmark)

 …あまりにも珍しすぎて、客人に見せても逆にほとんど反応してもらえないという哀しい展開もありました。


 ■本体

CDはフロントローディングで、本体にCDプレイヤーとして使うボタンも並んでいます。かなり頑丈でズシリと重いです。

ピピンアットマーク Pippin atmark 正面
ピピンアットマーク 正面

ピピンアットマーク Pippin atmark 上面
ピピンアットマーク 上面
CD再生用ボタンなどが並ぶ


 

ピピンアットマーク Pippin atmark 背面
ピピンアットマーク 背面
VGA出力もある

 

ピピンアットマーク Pippin atmark 底面
ピピンアットマーク 底面

 

■コントローラー

特徴的なデザインのコントローラー。真ん中にマウス操作用のトラックボールがあります。下面や裏にもいろいろボタンがあります。

 

ピピンアットマーク Pippin atmark コントローラー
コントローラー 前面

ピピンアットマーク Pippin atmark コントローラー
コントローラー 下面

ピピンアットマーク Pippin atmark コントローラー
コントローラー 裏面

 

■起動画面 (動画あり)

せっかくなので起動してみました。こいつ動くぞ!

ピピンアットマーク Pippin atmark 起動画面
電源投入直後の画面
(この後ほぼずっとこの状態)

 しかし、電源投入直後に「ピピン・・・」という音声(起動音)が出るだけで、あとは無音でアニメもほぼ無いまま、起動が終わるまで1分以上待つ必要がありました。故障していて起動できないのではと、途中で不安になりました…。

というわけで動画も撮影しました。(初YouTube公開)
…これ、フリーズしているわけでもマイクの故障でもありません。じっと我慢して起動が終わるのを待ってください。(途中でフェイントもあります…)

 

  ピピンアットマーク
起動画面動画

 

■デスクトップ画面

起動完了(成功?)すると、デスクトップは Mac だ! 左上にはリンゴが!

ピピンアットマーク Pippin atmark Macデスクトップ画面
デスクトップ画面

ピピンアットマーク Pippin atmark Macデスクトップ画面 リンゴ アップル
デスクトップ左上の拡大
リンゴがある!

 
システム情報
空きメモリーは10MB

ピピンアットマーク Pippin atmark 麻雀ゲーム
入っている麻雀ゲーム
]
ピピンアットマーク Pippin atmark 麻雀ゲーム
麻雀ゲーム画面


■付属品と外箱


ピピンアットマーク Pippin atmark モデム
14400bps モデム


ピピンアットマーク Pippin atmark マニュアル
マニュアルの束
(すごい量…)



ピピンアットマーク Pippin atmark 外箱
外箱 表面





 

ピピンアットマーク Pippin atmark 外箱
外箱 裏面
(少々汚れていてすみません)







 

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これらは2019年8月に他のゲーム機と一緒に 夢の図書館 マイコン博物館 様へ寄贈しました。

それではまた後日。

2021年9月3日金曜日

80's: Men At Work

さて次の80'sは…ということで、先日の記事「この曲で80年代洋楽にハマりました」の中から選んでみました。オーストラリアのバンド、Men At Work です。

 

【Men At Work】

 1982年秋、突然 "Who Can It Be Now" が No.1 ヒットになったところから、彼らの全米での快進撃がはじまりました。
勢いに乗って、次のシングル "Down Under" も2曲連続のNo.1 になりました。

 
"Who Can It Be Now"
Men At Work
(1982/10/30付 最高1位)

 
"Down Under"
Men At Work
(1983/01/15付 最高1位)

突然オーストラリアから現れて、一気に大人気バンドになってしまいました。
元々、この2曲が収録されたデビューアルバム "Business As Usual" はオーストラリアでは1981年に発売され、1982年にかけてこれらの2曲と共に大ヒットしていましたから、全米では1年遅れのブレイクでした。

その1年遅れが功を奏して、波に乗っているタイミングで間髪入れずにセカンドアルバム "Cargo" がリリースされることになりました。
勢いは止まらず、シングルカットされた "Overkill" は最高3位、"It's A Mistake" は最高6位と、これでなんと1年間で4曲連続のベスト10ヒットとなりました。


"Overkill"
Men At Work
(1983/06/03付 最高3位)
 

"It's A Mistake"
Men At Work
(1983/08/20付 最高6位)
(※音が少々ヨレています)


続く "Dr.Hekyil & Mr.Jive" は1983/10/22付で最高28位止まりに終わりましたが、"Cargo" から3枚目ですし、「まあ一息入れて次のニューアルバムに期待!」という雰囲気ではありました。

 

(関係無いですが、同時期 Men Without Hats の "The Safety Dance" も大ヒットしていて、友人と「なんか名前が似てるよねー」なんて言っていました。"Men At Work Without Hats" とか言ったりして。いや、Men Without Hats も好きなんですけどね。)


しかし。
次のアルバムは、すぐには出ませんでした。

そうしている間にも世界には、 Madonna、Cyndi Lauper、Wham! などなど、次々とビッグスターが登場し、大ヒットを飛ばしていきます。Prince、Bruce Springsteen などもヒット曲を連発。洋楽ファンの興味は移り変わっていきます。

 

Men At Work のニューアルバム "Two Hearts" がようやくリリースされたのは、"Cargo" から約2年ぶりとなる 1985年4月。あれほどの大人気が、この僅かなスキに、すっかり冷めてしまっていました…。
久しぶりのシングル "Everything I Need" は、曲自体もイマイチな感じだったこともあり、1985/06/29付での最高47位止まり。そしてこれが彼らの最後の Billboard HOT 100 入り曲となりました。

バンドはそのまま解散してしまいました。厳しいですねぇ…。

 

なお、その後、ボーカルの Colin James Hay はソロデビューし、シングル "Hold Me" が 1987/03/07付で最高99位(!) という、ギリッギリ の HOT 100 入りを記録しています。

 

 

さて、いつものように余談です。

映画 "Footloose" は、1984年に劇場公開され、Kenny Loggins の主題歌 "Footloose" が全米 No.1 になるなどで映画もサウンドトラックも大ヒットとなりました。

この映画の中で、主人公が友人に「Men At Work は? (知っているか?)」と聞くシーンがありました。おそらく映画の撮影は前年の1983年でしょうから、Men At Work が人気絶頂だったころなのでしょうね。

ところが、多分公開の翌年(1985年)だったと思うのですが、TVで日本語吹き替えが放送されたとき、このセリフがなんと「Madonna は?」に変更されていたのです!

前述のとおり、Men At Work の人気はもうすっかり冷めてしまっていましたし、Madonna は誰もが知っている世界的ビッグスター。

変更されるのも仕方ないでしょう。厳しいですねぇ…。