2024年11月6日水曜日

身体障碍者に認定されました(2022年7月)

 気づけば前回更新してから2年半も経過していました。
(待っている人はいないと思いますが…。)

行進が止まってしまった理由はいくつかありますが、一番の根本的な原因はやはり、目の障害の悪化です。

私の目は、自己紹介で書いたように、緑内障などのいくつかの障害があり、少しずつ悪化し続けています。これに加えて、ビジュアルスノウの症状も悪化が止まらずにいます。

目はどんどん見えにくく不自由になっていくのに、仕事は忙しくなり、目と身体への負担が増え・・・。2022年になって、どんどん日常生活に余裕が無くなっていってしまいました。

 

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  ちょうどそんなとき。ビジュアルスノウを新作してくださった眼科の先生に、「あなたは、身体障害者の申請はしてますか? こんなに悪いなら取れるから、申請したほうがいいですよ。」と言われました。

身体障碍者の申請は、考えたことが無かったわけではないのですが、 なんだかどうしても「辛さに負けて逃げている」ような気がしてしまって、どうしても踏み切れないでいました。でも…診察した医師に言ってもらえて、なんだかホっとしました。誰かに背中を押してもらいたかったんだなと、そのときになって気づき、ようやく申請する決心がつきました。

その後は、社労士の先生に手伝っていただきながら申請手続きをし、2022年7月には無事、視覚障害で「身体障碍者2級」の認定を受けることができました。


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認定されて一番強く実感したのは、「人に説明しやすくなったことでした。今までは「目がよく見えないんです、見えにくいんです」という、漠然とした伝え方しかできないので、相手にも「どれくらい悪いのか」がボンヤリとしか伝えられず、モヤモヤした気持ちでいました。特に私の場合、「ある程度は見えている」ので、他社からは「そんなに悪くもないのでは?」と疑わしく感じられることもあったかもしれません。


それが「目に障害があります。障碍者2級です」という、具体的な「不自由さの目安と証拠」を示せるようになりました。これが非常にありがたいです。すぐに理解してもらえるので、凄く気持ちが楽になりました。

 

 ちなみに「身体障碍者2級」というのは「重度障害」に分類され、他の障害であれば、例えば

  • 両耳がほぼ聞こえない(全ろう)
  • 両足のスネから下が無い
  • 両手の指先が全部無い
  • 片腕が上腕から無い

などが同等の2級扱いになっています(※正確にはもっと細かく定義されています)
つまり、「客観的に見て、これらの障害と概ね同じくらい不自由である」と認定されたということです。

…とはいえ、その人が「何をやりたいか」によって、不自由さの感じ方には差がでるでしょうね。私の場合、「よりによって目かよ・・・」と思わずにはいられません。


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その後、この障碍者認定をきっかけに会社に相談し、業務内容や勤務方法・時間などを変えて、負担を軽減してもらいました。当然ですが、やはり認定があると、とても話がしやすくてスムーズで、助かります。

おかげで時間も体力も余裕ができて、コミPo! のVer.4 を作ることができました。このころ(2022年夏~秋)は、まだそれができるギリギリの視力が残っていたのも幸いでした。(今は更に悪化してしまったので、もう無理そう…)


2022年5月19日木曜日

ブログ休止中…

 せっかく始めたブログなのに、更新が完全に止まってしまいました。書きたいことはたくさんあるのですが…。

とにかく、ビジュアルスノウの悪化の影響が非常に大きいです。ここ半年で、更に悪化しています。 

 

文字がよく見えない
⇒ 仕事のペースが落ちる
⇒ やることが溜まる
⇒ 仕事の時間が増える
⇒ 疲れが溜まる
⇒ 他に何もできない。

 

こんな調子です。

ブログ西海の目処は、まったくたたないです。これでは当分、無理かもしれません…。

まぁ・・・更新を待っている人なんてほぼ居ないでしょうし(苦笑)、いつか時間と気力が戻ったらまた更新したいと思っています。


コミPo! も、やりたい改良や機能追加がまだまだたくさんあるんですよ…。

2021年12月25日土曜日

ビジュアルスノウ (Visual Snow Syndrome)

「ビジュアルスノウ」 (Visual Snow Syndrome、略称VSS)という病気をご存じでしょうか。別名「視界砂嵐症候群」とも呼ばれています。

視界が大量の砂粒や雪のような「小さな点」で覆われたように見える、視覚障害です。

 

どんな感じか、イメージ画像で見て貰った方が早いです。
ビジュアルスノウが発症すると、視界がこのようになってしまいます。

ビジュアルスノウの視界 Visual Snow Syndrome VSS 視界砂嵐症候群
ビジュアルスノウの視界

右のように、大量の白や黒の点々がビッシリと見えてかすみ、視力が低下してしまいます。(カラフルに見える方もいるようです)
また、飛蚊症のようにボヤけたりユラユラ動いたりはせず、常に同じ場所にクッキリと見えています。(少し動いているように見える方もいるようです)


そして、私にもこのビジュアルスノウが発症してしまいました。

このイメージ画像は、私の現在の視界を コミPo! を使って自分で再現してみたものです。
(こういう画像を作るのにも、コミPo! は非常に便利です。)

 

このブログ記事では、私がどんな症状なのかをお話ししながら、この病気について紹介したいと思います。

 

[参考]

ビジュアルスノウ - Wikipedia

【図解】ビジュアルスノウとは?見え方や原因、診断基準などを徹底解説  - ビジュアルスノウ広報


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私の場合、最初に気付いたのは、もう2年くらい前だろうと思います。白い壁を見ると黒い点、眼を閉じると白い点が、ポツオツと見えることに気付きました。
しかし数は少なく、特に気になりませんでした。それに私には、自己紹介で書いているように緑内障や強度近視などのいくつかの障害が元々あるので、それらの症状の一つかと考えていました。

ところが、少しずつではありますが、「黒や白の点々」は徐々に増えていきました。 そのせいか、なんとなく視界が白くかすんで見えるようになってきたのですが、これは白内障のせいだと思っていました。
実際、眼科医には「軽度ながら白内障になっている」と言われていました。


そして3ヶ月ほど前(2021年9月頃)から、点々が急増し、先月(11月)には、上記のイメージ画像のように「白黒の砂嵐」が視界をビッシリ遮って、全体的に薄灰色にかすみ、一段と見難くなってしまいました。 

改めて医者に白内障を診察してもらったのですが、「まだ中程度で、手術するほどは悪くない」と言われました。
・・・ではこの視界には、いったい何が起こっているのか・・・?

ネットで検索してみたところ、私の視界と似たイメージ画像が見つかり、そこからこの砂嵐に関する情報を集めることができました。

 

再度、眼科医にこの症状について説明し、ようやくこれが「ビジュアルスノウ」という、原因も治療方法も不明な病気であることがわかりました。 


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ビジュアルスノウの一番厄介なのは、「眼科医による検査では見つけられない」ことです。本人の自己申告でしかわかりません。そのため近年まで、病気として認知されずにいたようで、未だにこの病気を知らない眼科医もいるそうです。

また、自己申告であるがために、眼科医が数値的に他者と比較したり改善・悪化の判断をすることができません。これがビジュアルスノウ原因究明や治療方法の研究を困難にしているようです。

 

これまでの研究では、ストレスや鬱などとの関連性が高いとされているようです。これらの影響で、眼から脳へ送られる映像にノイズが入り、それが砂嵐のように見えているとのことです。また、ビジュアルスノウは耳鳴りを併発するケースが多いそうです(耳鳴りも音のノイズなので、基本的に同様の原因と考えられているようです)。
(※なお、先天的にビジュアルスノウがある人もいますので、必ずしも上記があてはまるわけではないですね。)

 

ところで私は、緑内障と眼底出血のため視野が欠損しており、見えていない部分があります。しかしビジュアルスノウの砂嵐は、視野欠損部分も含めた視界全体に見えています。これは、ビジュアルスノウの原因が、眼の水晶体や網膜ではなく、眼から脳へ映像を伝える部分にあるからなのでしょうね。

 

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思い返せば私の場合、状態が急に悪化し始めた2021年9~10月頃というと、ちょうどそれは、慣れ親しんだ会社(ウェブテクノロジ)が吸収合併で無くなったころです。2021年10月以降、転籍先の新しい職場になり、慣れない環境の中、非常に忙しい毎日で、心身ともに不安や疲労感が高い状態が続いています。


そして実は最近、耳鳴りも強くなり、常に「キーーン」という複数の音がハッキリ聴こえている状態です。砂嵐も徐々に多く(濃く)なっているようです。

タイミングが合いすぎています。本当にストレスなどが関係あるのかもしれません。(※会社が悪いという話ではありません。)


眼科医では来週(2021年末)念の為、脳のMRI検査をすることになっています。しかしおそらく何も原因は見つからないでしょう。(ついでに他の病気が見つかるかもしれませんが…)

またその後、神経眼科医に診察してもらうことになっています。しかしこれも「ビジュアルスノウであることの再確認」にしかならないのかもしれません。

 

早く良い治療方法が見つかって、以前の視界に戻りたいです。このままでは、いつか事故などに遭いそうで恐いです。

 

※ビジュアルスノウは、「まだ認知度が低く、治療方法の研究を活性化するには、広くこの病気を知ってもらう必要がある」という記事を読み、私もこうして記事を書くことにしました。